EL SUR RECORDS New Arrival CDRecommended VinylRecommended Disc

How to OrderFrom StaffMap
 

 

From Staff

2009年12月13日

>>ユルドゥズ・ウスマノヴァの09年作ウズベキスタン盤とともに、最近、彼の地を訪れた知人に少しだけ買い付けてもらったアイテムです。当然、限定入荷ということになりますから、ウズベキスタンPOPファンの皆さん、よろしくどうぞ!

 


★DINEYRA / ALVIDO (PAN TERRA) 2008 CDR 品切れ
>>http://www.youtube.com/watch?v=ALPrayU7Rmg
>>http://www.youtube.com/watch?v=Wg3emIcx7TI&feature=related
>>http://www.youtube.com/watch?v=f9i18sjMPnE&feature=fvw
この人の "Raqsga Tushgin"という曲が、韓流ポップの女性コーラス&ダンス・ユニット= "少女時代/SNSD" の曲をパクッてるんじゃないか疑惑を受けて、かなり話題になりました(MM高橋編集長も相当嬉しがっていました)。上記リンクの3曲目は、そんな疑惑をテーマにした映像ですね、いや〜面白いじゃないですか!個人的には、最近の K-POP コネクションのアジア制覇?〜ロシア進出攻勢?の一貫として、楽曲を先にウズベキスタン・スタッフに流しておいて、何も知らぬか知ってかディネイラ嬢に歌わせて、誰かが気づくまで放っておいたんじゃないかと、そんな風に邪推させていただきますが、いかかがなものでしょうかねえ、って、まあ、どーでもイイことですが、そんなこんなの出来事が実に歌謡曲っぽくてイイですねえ。(後日談:ウズベキスタンには韓国系住民も多いということ、さる方面から教えてもらいました。ということは、どういうこと?う〜ん、いっそう良くわかりませんねえ...。)
で、このディネイラ嬢、ライホン・フォロワー系の若手女性かと、そんな印象ですが、なかなかPOPでそこはかとなく中央アジアっぽくて、有望株だと思いますが、いかがなものでしょう(...にしても、なぜ、クリップが東京近郊で撮影されているのか...、謎)。

 


★A'LO / ALLO, BRIVET (NIRVANA) 2009 CDR 品切れ
こちらはロシア系ウズベキスタン美人3人組アロ〜金髪&黒髪&赤毛とかなりエキゾな若手トリオのセカンド作と思われます。ロシア語中心の歌唱を聞かせますが、欧米POPに接近しつつも生のウズ弦まじりで仕上がった曲あり、ウズベク8/6 ビートでアコーディオンをフィーチュアーした曲、あるいは、中央アジアらしいバラード、もしくは、ジャンゴ風ジプシー・スウィング伴奏で、ヴィソツキーみたいな曲を聞かせたり、ルシアン・ワルツもあったりします。かと思えば、ZZTマナー?のアヴァンなファンク・ナンバーを英語で歌ったり...、“ヴィーナス”やJB“アイ・フィール・グッド”のテクノ風カヴァーをやってみたり、何とも多彩ですね。全20曲入り!何でもやってみようという感じでしょうか。節操なし、で、洒落てますよ、たぶん。(で、個人的には赤毛の彼女がセクシーで好みデスだ...。)

 


★SOGDIANA / NON TITLE (2 AIYOMA) MP3-CD 品切れ
>>http://www.youtube.com/watch?v=KwDMgBld5KU
>>http://www.youtube.com/watch?v=_GAwgtQH-b0&feature=related
ソグディアナ、ウズベキスタン育ちのウクライナ系若手女性歌手ということで、ロシアでもヒットを飛ばし、ウズベキスタンよりもロシアを活動の場として来たアイドル、だそうです。だから収録曲も多くはロシア語〜このMP3-CDには、ウズベキスタンでリリースされたファースト・アルバム&ロシアでのセカンド、そしてリミックス&未発表曲&クリップ等々、全60曲収録!

 


★SHOD / ASSALOMU ALAYKUM! (PAN TERRA) 2008 CDR ¥2450
>>http://www.youtube.com/watch?v=NU6IqBPIMPQ&feature=related
ショラ&ディルシッド&オタベックという名の若手男性3人組、それぞれの名の頭を取って "SHOD/ショッド" イコール、ウズベキスタン語で "ジョイフル" というような意味だそうです。その音楽性もかなりイケイケ、翳りない青春POPコーラスと聞こえますが、それでもウズベキスタンらしい弦音が響き、それらしいメリスマを辿るヴォーカル、その辺も聴きどころじゃないでしょうか。

 


★FERUZA JUMANIYOZOVA / IKKIMIZGA GANIMATADUR ISHQ (PAN TERRA) 2009 CDR 品切れ
>>http://www.youtube.com/watch?v=EaKOgAXVY4A&feature=related
なんと全20曲の収録、すべてが新録なのかどうかわかりませんが、08年作とはダブリなし!ヴェテラン/ユルドゥズ姐さんを歌唱力で追う最右翼の彼女だけに(ご容姿や声質はフェルーザの方が上だと思っていますが)、これはチェックして欲しいところです(とはいえ極々少量入荷...)。

 

"YALLAR H'ABIBI" も収録!
★FERUZA JUMANIYOZOVA (PAN TERRA) 2009 MP3-CD 品切れ
もうナンにも言えませんなあ...、全105曲 !! 〜08年作、そして上記作品も含めて近年のアルバム6作+最新クリップ3曲分が収められたMP3CDです(とはいえ極々少量入荷...)。早い者勝ちということで、すみません。

 


★YALLA / 〜 BEST (NIRVANA) 2009 CDR 品切れ
>>http://www.youtube.com/watch?v=c_fKMeer75A
ソビエト連邦時代から、ウズベキスタンを代表するグループとして活躍したヤッラーのベスト・コレクション、初入荷となります。今世紀に入って来日もしてくれたらしいんですが、知りませんでしたねえ。いかにもウズらしいハチロク系ビートに乗せて、エレキあり、シンセあり、シンドラムあり、ディスコあり、テクノあり、ヘヴィメタあり、笑いあり?ついでに中央アジアのコブシもありの、なんというか、まあ、“ウズベキスタンのゴダイゴ”とでも呼んでみたいようなPOPかつインターナショナルなロッキン・ウズン・サウンドを聞かせてくれます。個人的には今回入荷の目玉じゃないすかねえ(...が、こちらも少量入荷です)!

 


★AZIZA NIYOZMETOVA / NO TITLE (PAN TERRA) 2008 MP3-CD 品切れ
>>http://www.youtube.com/watch?v=fnrvPEueIg8
こちらはヴェテラン女性歌手でしょう、かなりトラッドな装いの曲を端正に歌います。やはり近年作と思われるアルバム5枚分=70曲入りの MP3-CDです(極々少量入荷)。

 


2009年10月9日

入荷しました!
『音に惹かれてウズベク行脚』杉谷冬紀 BOOK 品切れ

(送料¥100)B6上製本100ページ
当方も何かとご教示いただいている<ウズ音の友>さんご自身が、
執筆はもちろん、装丁から印刷からすべてご自分で作られたそうです。
というわけで、ご自身のご紹介文を以下、転記させていただきました。


<<
ウズベクポップス好きがウズベキスタンで無計画に一人旅をしてみたら、どうなるかの実録集。タシケントではどこにも紹介されていないCDショップを巡り、サマルカンドでは現地のお宅におじゃまをして、ブハラではダンスショーを見て多分ウズベク式豪邸を改築したホテルでまったり。ウズベクポップスとは何か、ウズベクダンスとはどういうものか、を延々と解説しています。
このブログでも書いていませんし、多分、他の人は誰も書いていないでしょう。
・・・と、アピールポイントです。>> とのことです。
ウズベキスタンを旅する際には、とても参考になりそうな“お役立ち情報”もあります!

 

2009年7月
本邦入荷です!大変お待たせ致しました。
ウズベキスタン POP です !!

Yokoshi Co.ltd. 現地買い付け限定入荷品です。感謝 !!

*************************

昨年来予告し続けましたが、とうとう入荷、品出しさせていただきました!
種々のうちわの事情から大変遅くなってしまったことお詫び致します。

ところで、ウズベキスタンといえば、紀元前から東西交通の要衝として栄えた中央アジアの国ということになりますが、例えば、アレキサンダー王の昔から文化・通商において名高い古都のサマルカンドは、殊に14・15世紀を通じイスラム王朝ティムール帝国の首都として、ペルシャからモンゴルを結ぶ西アジア〜中央アジア全域の中心として繁栄し、芸術の都としても栄えました。当時、ペルシャから移入されたとされる古典音楽は、ウズベキスタンならではの変容を経て根付き、伝統音楽“マコーム”という様式性において発展し現在に到るとされます(その名の通りアラブ世界におけるマカームと似たような旋法の体系を意味するでしょう)。19〜20世紀末にはロシア帝国、そしてソビエトに属しましたが、ソ連崩壊後は、北にカザフスタン、南にトルクメニスタンとアフガニスタン、東にタジキスタン、キルギスタンと接する共和国として独立しています。
で、ワールド・ミュージック・ファン的な視点から見るならば、伝統音楽のマコームはもちろん、イラン〜カスピ海周辺〜ロシア〜インド亜大陸〜モンゴル〜東アジアの様々な文化に囲まれた中で、豊かなフォークロアも息づくだろうことは想像に難くなく、何とも音楽的に魅力ある地であることは確かでしょう。その意味では今回初入荷したこれらウズベキスタンPOPのCD、伝統音楽マコームや多彩なフォークロアから滋養豊かなエキスを取り込み、あるいはロシア系POPや、もちろん欧米POPから、またトルコやアラブ系POPの成果も吸収した、まさにクロス・カルチュラルなムードが漂う一方、ウズベキスタンならではの音楽性も感じさせる魅力的なアイテムだと思います。
...というわけで以下、情報不足ではありますが、それぞれのCDに関して、簡単に御紹介しましょう。

 


<1> Hulkar Abdullaeva / Armon Yig'lar (Ohang) '08 CD ¥2450
>>http://www.youtube.com/watch?v=oT40tBZvGak
>>http://www.youtube.com/watch?v=6kzYsbuYoKA

フルカール・アブドゥラエーヴァ嬢、民謡の宝庫とされるホラズム州出身の若手女性歌手だそうです。ホラズムというところがどういうところかは知りませんが、古代からイラン系、アラブ系、モンゴル系、スラブ系とさまざまな支配層の変遷を経た肥沃なデルタ地帯ということで、ウズベキスタンの中でも古くからの混血文化が育まれている雰囲気は伝わります。だいたいこのフルカール嬢の名前、アラブ系の苗字アブドゥラとスラブ系苗字の女性形語尾 "ヴァ" がくっついているところなんか、多くを物語っているんじゃないかと...。お顔にしても、東西の要素が入り交じったような、なかなかの美人で、一見どこの国の女性かわからないところがあります。(それにしてもクリップ映像に見ることができる、多くは民俗的な衣装を着た美人ぶりが、このジャケット写真では台無しですねえ...、この緑色した絞り染めのようなジャケットも、昆布みたいな髪型も勘弁して欲しいものです。)
というようなことはともかく、 本盤はおそらく08年のリリース、今のところ最新CDかと思われます。とはいえ、本CD収録曲のクリップ映像を数多く youtube で観ることができて、そのアップされた日付が06年から08年に渡っているところをみると、ここ数年に発表された曲の編集盤なのかも知れません。というより20曲75分ギリギリ収録されているところがミソで、MP3CD(=PCで音楽と映像再生可、CDプレイヤーでは再生できませんが、30〜40曲以上収録されていて、お得感あり)や長時間収録のVCDが主流というウズベキスタンですから、いわゆる欧米一般のCDアルバムという概念からはハズれ、とりあえずここ数年分の新曲を集めてCDを作りました、ということになるんじゃないかと、そんな気もします(そういうわけで、MP3天国のウズベキスタンでオーディオCDだけを買って来なさい、というこちらの無理な注文に応えてくれたヨコシ青年の買付に改めて感謝です!)。
というようなこともともかく、このフルカール嬢、自然な伸び上がるような若々しい歌がいいですねえ。今回入荷の歌い手の中でも、素材としてはピカイチかと思います。トルコからイラン、黒海からカスピ海周辺に到る地域のPOPにも似た2拍子、もしくは3拍子の感覚を備えた緩急ハチロク系打ち込み曲が、ウズベクの弦楽器ルバーブやドタール、フレーム・ドラムのドイラ等も加わったリズミカルな伴奏において並ぶ中、喉を開いた発声で音域広く自在な歌声を聞かせてくれます。フォークロアな旋律を辿る歌い口の親しみやすさ、また、マコームの旋法に順じた歌い口の格調の高さが、自然に溶け合った歌唱とも聞こえます。ギターやエレキ・サズ、キーボード、ズルナ(スルナイ)風の管の音色も多用され、曲ごとの多彩さも演出されています。アラブPOPほど洗練されてはいませんが、その分、リズミカルにフォークロアな躍動感が伝わる演奏と言えるかも知れません。そして、とにかく、その歌、アラブともトルコともイランとも違う、やっぱりウズベキスタンらしいとしか言いようのない歌、よりアジアに親しい感覚が若々しく瑞々しい歌い口で楽しめますね。

★上記、苗字の件に関しまして、ウズベキスタン事情に詳しい<ウズ音の友>さまから以下のようなご指摘をいただきました。
タメになります。ありがとうございました!
((〜名字が「アブドゥラ+va」であると書かれていますが、これはウズベキスタンなどがソ連になった時に強制的に全員の名字に「〜v」もしくは「〜va」をつけた名残です。例えばユルドゥズ・ウスマノヴァは「オスマン+va」と言うような感じです。タジキスタンではその習慣をやめたようですが、ウズベキスタンではまだ残っています。))

 


<2> Feruza Jumaniyozova / Sizniki Sanitatim Sizniki Kalbim (Pan Terra) '08
CD ¥2450
>>http://www.youtube.com/watch?v=Md4GOnn5bA0
>>http://www.youtube.com/watch?v=7wv7wqoYZyg
00年代ni入って歌いはじめた思われる、やはりホラズム出身だという女性歌手フェルーザ・ジュマニヨーゾヴァの08年作で、19曲75分ギリギリの収録ですが、こちらはアルバムとしての体裁が整っています。全体の統一感があります。あのウズベクの歌姫と言われたユルドゥス・ウズマノヴァさえライヴァル意識?を持つらしい人気女性(ユルドゥスおばさんは、今年、トルコ制作の新作アルバムを届けてくれましたが...)ということで、現在、現地トラッド派ではナンバー1の実力、人気を持つ女性歌手じゃないかと思います。インターネット上では様々なクリップやライヴ映像を観ることができ、以前からじっくり聴いてみたいと思っていたこのフェルーザ、やっとCDが届いたわけです(多くのクリップは結構おざなりな出来ですが、それでも歌の良さみたいなものは伝わって来たので、待望の入荷ということになるかと思います)。
やはり2拍子もしくは3拍子の感覚を備えた緩急ハチロク系の打ち込み曲、あるいは、ゆったりとした伝統楽器アンサンブル、もしくは弦と打楽器のみの伴奏で朗々と歌う古典マコーム調の曲、加えて、カザフやモンゴル風の弦楽器ストロークが特徴的な民謡調の曲、また、昨今のアラブ歌謡の影響を感じさせるダンス曲等も聞ける多彩な展開のCDになっていますが、そうした様々な伴奏の質も高く、プロダクションの良さも聞きもの。そして、そんな中、決して歌い込まずに、サラッとした余韻を残す柔らかなコブシづかいを聞かせるフェルーザの歌い口、やはりアラブ〜西アジアとも南アジアとも微妙に似て非なる感覚を備え、その黒髪、黒い瞳の容姿からも連想できるように、やや東アジアに近いのかも知れません。古くから東西交通の要衝だった彼の国ならではの多彩な音の交わりを感じる反面、その交わりに培われたウズベキスタンらしさ、なのか、フェルーザらしさなのかよくはわかりませんが、その歌い口が実に魅力的です。ことに古典旋法にのっとったと聞こえるマコーム調の曲で聞かせる、音域を限定しその中で揺れて酩酊するような浮遊感あるメリスマ使いが、たまりません。全体としても高低音域の狭い旋律の振り幅おいて歌うスタイルが、フルカールとの違いでしょうか...。淡々と柔らかなメリスマを重ねる母性的な雰囲気に、うっとりです。

 
<3> Rayhon / Orzuinga Ishon (Pan Terra) '08 CD 品切れ
<4> Rayhon / Orzuinga Ishon (Pan Terra) '08 DVD -PAL 品切れ
>>http://www.youtube.com/watch?v=LvDyJWHyrWM
>>http://www.youtube.com/watch?v=XXKhZg5AWd4&feature=related
ライホン、またまた国籍不明の神秘的なご容姿ですが、現在、このニュー・アルバムのリリースによって、ウズベクで一番の人気を得ている女性歌手だということです。男女を問わず、このライホンの人気は高いそうですが、買い付けしてくれたヨコシ青年によれば、女の子にとっては憧れのお姉さん的存在であり、Rayhon Butique なんて店もあったそうです。 まあ、
男性にとっては、例えばアラブ歌謡でいえば、ハイファ嬢みたいなものでしょうね、やっぱり。で、その内容ですが、ちょっとハスキー&コケティシュな、サッパリとした歌い口が魅力的ですが、伝統的な弦楽器の音色や打楽器リズムを巧みに溶かし込んだウズベク・ビート、とでも言えそうなアップ&ミディアムな曲想が中心、ベリーダンス・ビートやレゲトンも聞こえます。いかにもアラブPOPの近年の成果をウズベク調に置き換えたプロダクション、ということになるでしょうか。CDにはボーナス含む15曲が収録されていて、DVDにはライヴ26曲収録!ということで、こちらハッキリ言って見ものです!ハイファやナンシー嬢の映像に胸ときめかせていらっしゃるオヤジィーな皆さんなら、必見でしょうな、やっぱり?
ところで、このCD、冒頭部分にCD会社の方針なのか、それともソ連時代の名残りなのか、ワケのわからないジングルみたい曲が収録されていて、これはアルバムの内容とは関係ありませんので、ご注意を...。

 


<5> Dilnoza Ismiyaminova / Sevmayman Endi (Tarona) '07 CD 品切れ
>>http://www.youtube.com/watch?v=_xsMYgqThiU&feature=related
>>http://www.youtube.com/watch?v=J9EDFshnxYk&feature=related
ウズベキスタンでも一番東の端、アンディジャン出身だそうですが、この女性歌手、ディルノザ・イスミヤミノーヴァ、お顔からしてかなり東っぽい印象ですね。アンディジャンはキルギスタンに食い込むように東へ伸びる土地で、もう少し行けば中国・新疆ウイグルがはじまるという場所柄ですから、さもありなんですね。内容的にも、東方〜キルギスやモンゴルっぽい感じが仄かに伝わって来るCDかと思います。特に、実に共産圏っぽい?レトロなシンセから始まる中華ウィグル風歌謡の曲では、歌い口までガラリと変わって、草原を渡って響くような高音域ヴォイスを楽しませてくれます。ほか、多くはウズベク風ハチロク調のミディアム&バラードとも言える展開でしょうか。やや高音域の柔らかな歌声で、伝統的な弦&打楽器を交えた打ち込み系のバックで、自然な発声による、しっとりとした歌い口を聞かせてくれます。(こちらも、思いっきり80年代している打ち込み&コーラス・ジングルが冒頭に収録されていますので、ご注意を...。)

 


<6> Shahzoda / Assalomu Alaykum (Tarona) CD 品切れ
>>http://www.youtube.com/watch?v=f2BTw_n5qD4
>>http://www.youtube.com/watch?v=B9YnyU7wP3U
こちらはウズベクで人気の若手美人歌手兼女優のシャハゾーダ、ジャケのアラビックなメイクがいかにもの異国情緒を醸しますが、音楽的にはインド・プレイバック・ソングとルシアン・トランスとアラブPOPをミックスしたような感じ?でも、歌い口がやっぱりウズベクっぽいですねえ...。ライホンと並ぶ若手女性スターだそうです。

 


<7> Bojalar / Boyvachcha (Pan Terra) '07 CD ¥2450
>>http://www.youtube.com/watch?v=DHCJewXW9kk
>>http://www.youtube.com/watch?v=eXw8Rs56WZw
ウズベクのレゲトン・ユニット?ボジャラール、俳優としても活躍中の人気男性デュオが、ハイブリッドな音楽性を聞かせます。アラブPOPでもレゲトンっぽいリズムを溶かし込んだジール調(ベリーダンス・ビート)が定着していますが、こちらはウズベク・ビートとレゲトンの融合を聞かせもするわけです。ポップな打ち込みビートの中にも、中央アジアらしい弦音が鳴り響き、どこか演歌調?泣きのメリスマを聞かせるところがミソですね。最近、片方の男性が交通事故に遭ってしまったそうですが、早々の再起を期待したいところです。

 


<8> Oybek va Nigora / Sen Uchun (Pan Terra) '08 CD ¥2450
>>http://www.youtube.com/watch?v=C8EA1bkeS4I
>>http://www.youtube.com/watch?v=RQR2Hsvfuho
若い男女歌手の掛け合いデュオで、切ないドゥドゥーク風ダブルリード管の鳴るバラードから、4つ打ちダンス系、ウズベク調フレーム・ドラムをフィーチュアーしたハチロク・ビートなどなど、エレクトロな風合いでご当地の若い世代にアピールするだろう切ないラヴ・ソングっぽいトラックが並びます。youtube で聞ける新疆あたりのポップにも似ているような気がしますが、どのようなものでしょう。男女とも歌の実力はしっかりしています。ジャケット・デザインはかなりやっつけ仕事ですが、プロダクションはそれなりに凝った作品です。

 


<9> Shaxriyor / Mana Senga O'sha Kayf (Tarona) '08 CD ¥2450
>>http://www.youtube.com/watch?v=bhIyGYxCmkw&feature=PlayList&p
=70B397F95CDDD8C3&playnext=1&playnext_from=PL&index=12

>>http://www.youtube.com/watch?v=A1sHo1KIEds
ウズベクの古都サマルカンド在住のラッパーだそうです。日本に初めて入荷したに違いないサマルカンド産ヒップホップ、ウズベク語の音韻を活かしたラップということになると思いますが、やっぱりルバーブの弦が響いているところがスゴイ!この国の音楽にはヒップホップでさえ、ルバーブやタンブール、タールといった伝統的な弦楽器が欠かせないようですね!?ヨコシ青年曰く、ストリートでガキがチャリンコ乗り回し凧上げしながら携帯で聴いているのが、このシャハリヨールだったとのこと。でも、ストリートといってもブルーの美しい神学校の裏路地だったりして、そこには綺麗なモザイク・タイルが敷かれていたりするそうですが...。イスラム化以前の“ゾロアスター起源の新年祭”をモチーフにしたトラックなんかも収録されて、古代からの管楽器カルナイがフィーチュアーされています。

 


<10> Ziyoda / Super Kelinchak (PanTerra) '08 MP3CD -NOT AUDIO CD 品切れ
>>http://www.youtube.com/watch?v=mdJc8qDYDHA&feature=related
>>http://www.youtube.com/watch?v=9OJBAfK_34c
ウズベクの宇多田ヒカル?こと、ズィヨダ嬢のMP3CDということで、新作アルバム12曲&旧作21曲&ボーナスクリップ4曲〜計37曲分が収録されています。PC で再生可能ですが、通常のCDプレイヤーでは聞けません。ご注意下さい。で、このズィヨダ嬢、確かに歌もうまく、そのお顔から判断できるように、ほとんど東アジア的な歌いまわしをしてくれますね。声質としてはリアルワールドからアルバムをリリースしているセヴァラ嬢に近い感じでしょうか。アラブ、スパニッシュ、R&B風と実力を感じさせる歌唱力でなんでも歌いこなしています。もちろん、ウズベクらしい曲調もあります。

 


<11> Otabek Mutalxo'jaev / Xazon (Pan Terra) '09 CD ¥2450
>>http://www.youtube.com/watch?v=5MQrJob2J-M
>>http://www.youtube.com/watch?v=ul0B75T8WBM&NR=1
この男性歌手オタベックは、今年、デビューしたばかりの若手ということで、その端正な容姿と甘い歌い口で、既にウズベク女子のハートをガッチリ掴んでいるようです。弦楽器アンサンブルとパーカッション群によるミディアムなハチロク・ビートにロマンチックなメロディーに乗せて、さっぱりとした爽やかで甘い歌い口を聞かせます。従来、ウズベクでは七三分けのスーツ親父系歌手が王道だといいますから、新傾向のアイドル路線ということになるでしょうね。トルコのタルカンをもっと涼しげにした感じでしょうか。

 


<12> Anvar Sabirov / Yoshlar O'ynasin (PanTerra) '08 CD 品切れ
>>http://www.youtube.com/watch?v=WjlXjH1CpAY
アンヴァル・サビロフ、こちらも見た目はアイドル風ですが、ホラズム州出身の若手男性歌手ということで、民謡的な要素が濃いメリスマティックな歌をサラッと聞かせてくれます。フレーム・ドラムに弦が絡むバックもなかなかイイし、フォークロアな舞踏を彷彿とさせる展開で俄然張り切って歌い出したり、ハチロクに終始せず、より複雑な奇数拍子曲も歌いこなすなど、当店的には、音楽的にも様々なローカリティーを感じさせる期待の若手男性歌手、ということになります。

 


<13> Various Artists / Zo'rdan Zo'r IV (PanTerra) '08 DVD -PAL 品切れ
おそらくウズベキスタン最大手と思われる“パン・テラ・レーベル”のアーティスト達がそろい踏み、DVD裏表両サイド・ディスクにギッシリと全54タイトルのクリップ&ライヴ映像がつまったお徳用盤です。ウズベクPOP入門には最適のDVDじゃないかと思います!

以上、もちろん限定入荷です。よろしく、どうぞ。

 

*お問い合わせ等は“こちら”まで、お気軽にどうぞ。