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2010年12月10日 大変お待たせしました〜"TAKAMBA" 新譜2アイテム入荷!


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<13> VARIOUS ARTISTS / ILE DE MAYOTTE: MUSIQUES, DANCES ET INSTRUMENTS TRADITIONNELS (TAKAMBA) CD BOOK & DVD 再入荷待ち
これは、民俗音楽ファン向けのイイ仕事ですね。モザンビーク沖、マダガスカルの西に浮かぶマヨット島の07年フィールド・レコーディング CD (25tracks) &ドキュメンタリー DVD (80mim.)、そして仏語/英語によるカラー・ブックレット (P.116)も充実している豪華なアルバムです。アフリカ〜アラブ的なパーカッション音楽から、マダガスカル音楽を想わせる各種民俗的な弦楽器によるストリングス・ミュージック、そしてクレオール的な男女ヴォーカル&コーラス、まさにインド洋上ならではのクロス・カルチュアルな島唄世界が堪能できます!時間のあり方がこことは違うことが、くっきりと納得できる音楽ですね。

<14> PATRICK PROSPERE / TON PAT' MEMWAR LAMIZIK SESELWA (TAKAMBA) CD BOOK & DVD 再入荷待ち
インド洋の真珠と呼ばれるセイシェル島の、楽器作り&マルチ・インストゥルメンタリスト兼歌い手、トン・パットことパトリック・プロスペール爺さん(1946年生まれ)による飄々としたビリンバウ風の弓弦の打弦楽器(ミュージカル・ボウ)=“BONM”弾き語りをフィーチュアーしたアルバムです。 そこにギターやヴァイオリン風の弦、そしてアコーディオンやハーモニカ、トライアングルやハンドベルほか各種セイシェルの民俗的打楽器&女声コーラスが加わった演奏を聞かせてくれます。ハチロク・ビートのセガっぽいクレオール・ソングなんですが、POPとかフォークロアとか、プライヴェートであるとか伝統的であるとか、そういう次元を超えた自由な歌声と聞こえます。なんとも、のんびりし過ぎていてこの世のものとは思えない、というか、いったいこのトン・パット爺さん、日々どんな時間をどんな風に生きているのか、うらやましい、というか、なんというか...。その辺の事情は50分たっぷり収録のドキュメンタリー DVD でご覧になれます。野良仕事とか、楽器の材料拾いとかを淡々としています。淡々とし過ぎています。P.83のカラー・ブックレットも充実しています。

 

 

 2010年4月18日 
インド洋上レユニオンTAKAMBAついに解禁!
というほどのものか?
〜というほどのものだと思いますが!
どーでしょう...。

もともとは無人島だったということですね、マダガスカルよりもまだ沖合いのインド洋上の孤島レユニオン、17世紀にフランス領となり、流刑地だった時期もあったようですが、その後、コーヒー栽培が行われ、アフリカから奴隷が連れて来られ、19世紀にはインド人、中国人も労働者として移入〜まったく大ざっぱに過ぎますが、そういう歴史を歩んで現在の人口は72万と少々、フランスの海外県として統治され、ヴァカンスの島として知られています。ちなみにカトリックが9割近く、ほかイスラム教徒やヒンドゥー教徒が住まうということです。
で、レユニオンの音楽に関しては、ポピュラー音楽化した“セガ”という8分の6拍子系のダンス音楽が行われていること、そしてその基層音楽として“マロヤ”というやはり8分の6拍子系の民俗的なパーカッション音楽が行われているということが知られているわけですが、例えば、このセガとマロヤの関係は、同じくフランス海外県のカリブ海はマルチニック&グァドループの、ビギンとフォークロアなアフロ系打楽器音楽との関係に似ているんじゃないかと想像はできます。
そんなレユニオン音楽の過去と現在を紹介する現地レーベル“タカンバ”からリリースされているCD群の存在は、主にレコード・コレクターズ誌や>>こちらで紹介され、当方にもずいぶんと皆さんからリクエストが募っていたわけですが、なかなか卸売りをしてくれないし、フランスでさえ一般には流通していなくて、レーベル直営サイトでも一時的にダウンロードのみになってしまったり、ほとんど諦めていた状態でした。が、このほど仏サイトでのCD配給が再開されたので再度連絡を取ってみたところ、ま、なんだかんだとありまして、やっと入荷することにあいなりました(残念ながら2アイテムほど、現在品切れのアイテムもありましたが...)。そういうわけで、大変お待たせしました。初もの解禁ということなります(荻原和也さんに感謝!)。


 

<1> CLAUDE VINH SAN et LE JAZZ TROPICAL (TAKAMBA) CD BOOK 再入荷待ち
>>http://www.dailymotion.com/video/xcr5qs_claude-vinh-san-diabolique-sega_music>>http://www.dailymotion.com/video/xaap0s_claude-vinh-san-sega-cagnard_music
試聴可能>>http://www.akout.com/musique/fiche_artiste.php?id=Claude+Vinh+San
ベトナム名はバオ・バン、仏名はクロード・ヴィン・サンということで、ベトナム阮朝の第11代皇帝、維新帝の長子です。フランス植民統治への抵抗に加わったことによる維新帝の更迭の地、レユニオンのサン=ドゥニで1934年に生まれましたが、維新帝の死後/二次大戦後には旧南ベトナムのサイゴンとレユニオンを行き来し、サイゴンでは阮朝の権威復帰を強いて求めることはせず、旧皇族として阮朝の歴史を後世に残すことだけに専心したそうです。いっぽうレユニオンでは一音楽家として活躍、島のダンス音楽セガにジャズやラテンなど欧米POPの要素を持ち込み一時代を築きました。つまりラスト・エンペラー plays トロピカル・ジャズですね!?で、57年の初録音から60年代録音が収録された豪華な英仏文ピクチュアー・ブック・スタイルの本CD、どこかPラムリーを想わせるような東南アジア的変容を経たジャジーかつPOPなメロディーライン&歌心を発揮しつつ、島のクレオール・ミュージック“セガ”をふくよかにアップデイトし楽しませてくれます。ご本人はアコーディオン、ピアノ、オルガンやベースを奏でているようですが、ほかギターやクラリネット、各種打楽器が加わるコンボ風の演奏も軽快リラックス、不揃いな男声コーラスやキュートな女声、ムーディな男声による歌も聞こえて、エキゾティックかつノスタルジックこの上ありません!〜50年代録音はマンボやルンバ風味漂うセガ、しだいに60年代も後半になるとロカビリー調やカリブのカダンスと見まがうような曲調も出てきます。古今東西の島国音楽愛好家の皆さんに強くオススメしましょう。全25曲75分収録の決定盤です。

 

 

<2> LUC DONAT / LE ROI DU SEGA (TAKAMBA) 3CD ¥3350 再入荷!
>>http://www.youtube.com/watch?v=vwujuhppcM0
>>http://www.dailymotion.com/video/xc5gmo_luc-donat-manapany-riant_music
このジャケット、ヴァイオリンを持つ後年の写真を見ると、なんだか南インド古典のアルバムみたいですが、レユニオン人口の3割がインド系とはいえ、そういうことではありません。セピアなポートレイトの方、往年のダンディな姿の方がこのCD3枚組の内容に沿っているかも知れません。リュック・ドナット(1925-89)“セガの王様”と呼ばれたヴァイオリニスト/コンポーザーで、この人をしてレユニオンのセガは形を成したとされます。ジュール・アランダとも共通するアコーディオン・コンボにヴァイオリンが加わった50年代までの録音、ラテンやジャズの風味が効いたトロピカル・スタイルが楽しい60年代録音、そしてフレンチ・ポップスの感触を取り入れたり、大胆にジャズ風のアドリブも盛り込んだ70年代以降の録音〜全68曲、その長いキャリアをカヴァーした3CDセットとなっています。68曲、全然ヘヴィーということもなく、リラックスして聞けてしまうところは他のセガ・アーティストとまったく変わりませんが、この3CDを通して一人でセガの歴史を垣間見せてくれるそのさまは、まさに“セガの王様”というにふさわしい内容(80年代はジャズの人っていう観もなきにしもあらず、ですが...)!

 

<3> ALAIN PETERS / PARABOLER (TAKAMBA) CD ¥2350 再入荷!
>>http://www.youtube.com/watch?v=T81ptjEabM4
>>http://www.youtube.com/watch?v=9T8zrRd9hDU&feature=related
セガを経て“マロヤ”を吸収し発展した現行レユニオンPOPの、例えばジスカカンやダニエル・ワロあたりの先輩として存在するのが、このアラン・ペテル (1953年生まれ) じゃないかと思います。本CDは70〜80年代録音編集盤ですが、独特にディープな調子のハチロク系打楽器音楽“マロヤ”のリズムを基調にしたギター弾き語りを中心に、レユニオンの箱状のマラカス、カヤンブはじめ様々な民俗楽器も奏でながら、ヒッピー世代のレユニオン音楽?を展開しています。どこかブルースっぽい歌い口で、クレオールっぽいメロディーを辿るその歌声が印象的ですが、ほか、マダガスカルやアフリカ系のポップにも似たギター・バンド曲や、アシッドな感覚の歌&コーラスが印象的な変拍子ロック、サックスやキーボード使いのラテン調やジャズ調などなど、相当にとりとめのない内容。けれど、全体としてレユニオン的な感覚に裏打ちされたミクスチュアー音楽と聞けることは確かでしょう。このアランの70年代のバンドには、現エクスペリメンタル系ユニット=ハドゥク・トリオのメンバー、ロイ・エーリッヒがゲンブリ奏者として参加していました。そんな事実からも、このアラン・ペテル、一筋縄ではないことがうかがえると思います。残念ながら、95年にアル中で亡くなってしまったそうですが...。

 

 

<4> JULES ARLANDA et SES INTERPRETES (TAKAMBA) CD 再入荷待ち

試聴可能>>http://es.7digital.com/artists/jules-arlanda/jules-arlanda-et-ses-interpretes/
ジャケット写真〜後ろの方でアコーディオンを弾いているのがジュール・アランダです。その父も楽団を率いたという音楽ファミリーのもと1923年に生まれ、40年代に入ると若くして音楽活動をスタートしたというから、クロード・ヴィン・サンより先輩です。セガのイノヴェイターの一人と言っていいでしょう。アコーディオン、マンドリン、バンジョー、ベースを弾く作曲家兼バンドリーダーで、やはりシャンソンやカリブ系音楽の影響が強い歌謡系“セガ”を作曲演奏し、少なくとも80年代頃まで一線で活躍したレユニオン音楽の代表格ということになります。50〜70年代頃までの録音で全27曲74分強収録された本CDでも、歴代のセガ人気女性歌手をフィーチュアーした歌謡曲風が多いところ、高得点ですね。ジャケット写真でマイクを持つピエレッテ・ペイエほか、ヴェテランのマキシム・ラオープ、そしてマリー=アランダ・モトゥ〜といったチャーミングなクレオール女性達の歌声もたっぷりお楽しみいただけます。さまざまなヴァリエーションのハチロク・リズムが楽団演奏に乗ってトロピカルに跳ねる中、時に涼しげに、時にたくましくレユニオンの風物を謳歌する女声&男声、こちらもエキゾかつノスタルジック!〜もちろん、オススメです。

 

 

<5> GEORGES FOURCADE / LA BARDE CREOLE (TAKAMBA) CD ¥2350
試聴可能>>http://musique.fnac.com/a1388369/Georges-Fourcade-Le-barde-creole-CD-album
ジョルジュ・フルカド (1884-1962) 〜レユニオンのポピュラー音楽の開祖と言ってもいいんじゃないでしょうか?本CDには、1920〜30年代の欧州レーベル出張録音による貴重なSP音源〜“セガ”というダンス音楽確立以前のレユニオンのクレオール・ソングが収録されています。時にフルートやピアノも加わるギター類アンサンブルによるその演奏&軽快な歌声は、いかにも20世紀初めのプレ・ポピュラー音楽的な雰囲気に満ちています。それは、19〜20世紀のかわり目に世界各地の植民地で同時発生したストリングス・バンド・ミュージックの一つと数えて差し支えないでしょう。〜今もってレユニオンの公式島歌とされ歌い継がれるフルカド作曲の「プチ・フレール・エイミー」オリジナル・テイクをはじめ、古くからの民謡と19世紀的なサロン音楽を下敷きに歌われたクレオール・ソング全28曲〜古いハワイアンやキューバのトローバ、あるいはクロンチョンとかショーロあたりがお好きな方なら、きっとお楽しみいただけるかと思います。

 

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<6> NARMINE DUCAP / SEGAS INSTRUMENTAUX (TAKAMBA) 2CD BOOK ¥2950 再入荷!
試聴可能>>http://www.akout.com/musique/fiche_artiste.php?id=Narmine+Ducap
レユニオン版レスポール!というか、トリオ・エレトリコ?セガのリズムに乗って軽快なトーンでピンクのストラトキャスターを奏でるナルミン・デュキャップの1966〜76年録音集2CDです(CD2には近年のソロ演奏も収められました)。50年代はロックン・ロールを演じていたそうですが、60年代になりそのクリアーなトーンのエレキ演奏でセガのインストゥルメンタル・ミュージックに新境地を開いたそうです。これはこれで、なるほど南国情緒たっぷりのクレオール・ミュージックですね!

<7> HENRI MADORE / LE DERNIER CHANTEUR DE RUE (TAKAMBA) CD ¥2350 再入荷!
>>http://www.youtube.com/watch?v=Jx_HnrVa2Sw
1928年生まれ、88年に亡くなったアンリ・マドレは、レユニオンのサン・ドゥニでストリート・シンガーとして生きた人。二十歳の頃からサングラスをかけギターを抱え通りを歩きながら歌い続けたそうです。本CDは、正規録音として残された55年のSP録音2枚分、77年に残されたプライヴェート録音22曲分を収録した全26曲の音源集で、その生涯に残した録音はこれでほとんどだそう。クレオールっぽい歌い口で、どこか木訥したポエジーと飄々としたイロニーを感じさせるセガ・フォークとでも言えるでしょうか。一度聞くと忘れられない歌声だと思います。

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<8> LA FAMILLE GADO / ENTRE ROMANCES ET MALOYAS (TAKAMBA) CD BOOK 再入荷待ち
>>http://www.dailymotion.com/video/x5uxgv_jean-luc-gado_music
現在の“マロヤ”をドキュメントしたアルバムで、ヴァイタルなヴォイスのガドー翁&ファミリーによる民俗的なコール&レスポンス=混声コーラスの打楽器音楽、島でポピュラーなマロヤ・スタイルに加えて、あまり知られていない“ロマンセ”のマロヤ〜ソロ・ヴォーカル/ビリンバウ弾き語りや男声コーラスのアカペラによるおそらく物語り歌?を聞かせる08年リリースのCDです。

<9> GRAMOUN BEBE / LE MALOYA (TAKAMBA) CD 再入荷待ち
>>http://www.dailymotion.com/video/x5uwgd_gramoun-bebe-manent_music
マダガスカル/アフリカから連れて来られコーヒー農園で働かされた奴隷達の間で起こったとされる“マロヤ”、その古い形を伝えたとされるグラモン・ベベ(1927-2005) の遺作。死者と交わす歌など、アカペラ・ソロ OR コール&レスポンスのどこかもの悲しい老いた歌声が、簡易な打楽器群の中から立ち上がります。

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<10> CHARLESIA / LA VOIX DES CHAGOS (TAKAMBA) CD 再入荷待ち
試聴可能>>http://mp3.mondomix.com/charlesia
マダガスカルの先のレユニオンの先のモーリシャス諸島の南、ほとんどモルディブに近いインド洋上、英領チャゴス諸島の女声による歌を集めたフィールド・レコーディングCD。シャルレシアを中心とする老嬢達による録音で、フレームドラムの寄せては返す波のようなハチロク・リズムの中、“セガ”と呼ばれるコール&レスポンス OR コーラスによる歌が淡々と収められています。その土着の“セガ”もまた、レユニオンのセガと共鳴しあっています。

<11> VARIOUS ARTISTS / ILE RODRIGUES VOL.1 VOIX ET TAMBOURS (TAKAMBA) CD 再入荷待ち
試聴可能>>http://ie.7digital.com/artists/various-artists/
レユニオンの先のモーリシャス諸島の北東に位置するロドリゲス島の、アカペラやフレームドラム伴奏のセガやロマンセを集めたフィールド・レコーディング集。活気のある男女ヴォーカルが楽しめます。インド洋上で広く行われたセガの、古くに伝わった形そのまま、ということでしょうか?

<12> VARIOUS ARTISTS / ILE RODRIGUES VOL.2 ACORDEON (TAKAMBA) CD ¥2350 再入荷!
試聴可能>>http://www.qobuz.com/telechargement-album-mp3/
こちらもロドリゲス島の、アカペラやアコーディオン&フレームドラム伴奏によるセガ等を集めたフィールド・レコーディング集。ノルデスチやケイジャンを思い出せます。

 

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