中国古典詩を現代風に歌い綴った名作『淡々幽情』の前年に、同じく香港ポリドールで制作された１９８２年のテレサ現代歌謡アルバムですが、当時、最高の境地を体現していたテレサの歌声が、中華ムード横溢する歌曲をじっくりと楽しませてくれる名作です。コアなテレサ・マニアの一部では『淡々幽情』よりも素晴らしいという声もあがっています。莊奴・廬東尼・湯尼・渡辺茂樹という作詞作曲編曲４者と組んで、テレサ・テンの数あるＰＯＰアルバムの中でも最高の歌声を聞かせています。しかも、レコジャケ仕様の紙パッケージ、レコードを模した黒色ＣＤ盤ということで、当店にてベストセラーとなっている『淡々幽情』レコード仕様盤とともに、一家に一枚！ですね。
（P.S. 中村とうようさん『収集百珍」 P.93 には、大衆歌謡としては『淡々幽情』よりも上、最高傑作とすべきアルバム、という意味のことが書かれていました。）